テンポラリーラブ物語

 その次の日の日曜の朝。

 ジンジャとのデートから一夜明け、落ち着かない気持ちを抱きながら、いつもの英会話学校へとなゆみは出向いた。

 もちろんジンジャも同じクラスを取っている。

 ジンジャとは正式に付き合っている仲になり、朝、顔を合わすのがドキドキとしてしまう。

 もじもじしながら、ラウンジのソファーで座っていると、ジンジャは迷わずなゆみの傍にやってきた。

「よっ、タフク!」

「ジンジャ…… おはよう」

 俯き加減にぎこちなくしていると、ジンジャはさりげなく頭をポンと叩いて「お・は・よ・う」とゆっくり言った。

「どうした。眠いのか?」

「そんな事ないけど、なんだかちょっと照れちゃって」

「おいおい、今更なんだよ。あれだけ俺に『大好き』とか堂々といってたくせに」

「あっ、そうだったね」

 ジンジャと知り合って間もない頃の、心が熱くなるほどに好きになった時の、あのジンジャの笑顔がそこにあった。

 それ以来、なゆみはずっと後を追って付きまとっていた。

 恥かしげもなく、自分の気持ちをストレートに言っては、一人ではしゃいで楽しんでいた恋だった。

 それがやっと実った。

 待ってるといってくれたジンジャ。

 自分を好きでいてくれた。

 こんなにも幸せなことはない。

 やっと思いが通じ、ジンジャが目の前にいる。

 なゆみは笑顔でジンジャを見つめた。

 そこにジンジャだけを見つめていこうという気持ちを持ちながら──