「(なゆみ、僕と同じように神を信じれば全てが上手くいくよ)」
ジョンはアメリカで、元不良のリーダーだったらしい。
髪はライオンの鬣のように長くして、子分を一杯連れて粋がってモーターサイクルを転がしていたと、昔の話をしてくれたことがあった。
そのときはそんなの信じられなかったが、当時の不良の写真を見せられるとその事実に驚いてしまった。
自分を戒めるためにジョンはその写真を持ち歩き、真に迫まりながら人々にそれを見せている。
この宗教と出会って、罪を悔い改めて自分は生まれ変わったんだと、それからは真面目に働き誠実な人間になったと、いかに信じることは素晴らしいことか身をもって証明している。
それがあるだけにジョンは自信をもってこの宗教を人に薦められるのである。
信じきっているアメリカ人にそれを英語で語られると、なゆみはどうしても強く自分の意見が言えなくなる。
ジョンもまた安らぎを与えるような笑顔をなゆみに向ける。
なゆみはたじたじとしながらも、やはり笑顔で受け応える。
ジョンにはそれが二人の信頼だとして信じて止まない。
だからなゆみは益々邪険にすることができず、どんどん引っ張られていってしまうのだった。
この日も駅までジョンに見送られ、四六時中付きまとわれた。
「(なゆみ、明日も待ってるから。なゆみは日本で出会ったどの女の子よりも本当に素晴らしくて素敵だ。だから一緒に活動しよう)」
というようなことをジョンは言ってるんだとなゆみは解釈した。
『嫌だ!』その一言が言えたらどんなにスカッとするだろう。
しかしジョンのなゆみを信じきっている態度を見せられると、失礼な態度はとれないし、どうしても言えない。
曖昧に返事をして、その日はやっと別れた。
次の日、あそこに戻れば、きっと断りきれないでなゆみは合宿に申し込んでしまいそうだった。
行かなければ、自宅にも電話がかかってくるだろうし、店にも来るかもしれない。
どうしてこんなことになってしまったのだろうと、逃げ場所を失い、誰にも相談できずになゆみは困り果ててしまった。
ずっとそのことを考えて、不安な気持ちでいると、中々眠ることもできなかった。
疲労感もたっぷり味わい、一晩でげっそりしてしまう。
追い詰められると藁をもつかむように助けが欲しくなった。
以前氷室からこの宗教の事を聞いていた事を思い出し、氷室なら何か役立つ事を知っているかもしれない。
氷室に会うのは抵抗があったが、背に腹は代えられず、氷室を頼る事にした。
ジョンはアメリカで、元不良のリーダーだったらしい。
髪はライオンの鬣のように長くして、子分を一杯連れて粋がってモーターサイクルを転がしていたと、昔の話をしてくれたことがあった。
そのときはそんなの信じられなかったが、当時の不良の写真を見せられるとその事実に驚いてしまった。
自分を戒めるためにジョンはその写真を持ち歩き、真に迫まりながら人々にそれを見せている。
この宗教と出会って、罪を悔い改めて自分は生まれ変わったんだと、それからは真面目に働き誠実な人間になったと、いかに信じることは素晴らしいことか身をもって証明している。
それがあるだけにジョンは自信をもってこの宗教を人に薦められるのである。
信じきっているアメリカ人にそれを英語で語られると、なゆみはどうしても強く自分の意見が言えなくなる。
ジョンもまた安らぎを与えるような笑顔をなゆみに向ける。
なゆみはたじたじとしながらも、やはり笑顔で受け応える。
ジョンにはそれが二人の信頼だとして信じて止まない。
だからなゆみは益々邪険にすることができず、どんどん引っ張られていってしまうのだった。
この日も駅までジョンに見送られ、四六時中付きまとわれた。
「(なゆみ、明日も待ってるから。なゆみは日本で出会ったどの女の子よりも本当に素晴らしくて素敵だ。だから一緒に活動しよう)」
というようなことをジョンは言ってるんだとなゆみは解釈した。
『嫌だ!』その一言が言えたらどんなにスカッとするだろう。
しかしジョンのなゆみを信じきっている態度を見せられると、失礼な態度はとれないし、どうしても言えない。
曖昧に返事をして、その日はやっと別れた。
次の日、あそこに戻れば、きっと断りきれないでなゆみは合宿に申し込んでしまいそうだった。
行かなければ、自宅にも電話がかかってくるだろうし、店にも来るかもしれない。
どうしてこんなことになってしまったのだろうと、逃げ場所を失い、誰にも相談できずになゆみは困り果ててしまった。
ずっとそのことを考えて、不安な気持ちでいると、中々眠ることもできなかった。
疲労感もたっぷり味わい、一晩でげっそりしてしまう。
追い詰められると藁をもつかむように助けが欲しくなった。
以前氷室からこの宗教の事を聞いていた事を思い出し、氷室なら何か役立つ事を知っているかもしれない。
氷室に会うのは抵抗があったが、背に腹は代えられず、氷室を頼る事にした。



