そして日曜日のこと。
朝のレッスンを終え、馬鹿正直に例の宗教の事務所へと足を運ぶ。
ここは真面目すぎる性格が仇になっていた。
ジョンがビルの外の入り口でなゆみを待っていた。
なゆみに会えば、笑みを添えて嬉しそうに語りかける。
なゆみにとってはまだ英語の授業の続きのように思えて、英語になると必要以上に調子に乗って受け答えしてしまう。
英語を話せる機会が日本では少ないので、ずっと英語漬けになれるのは歓迎すべきとさえ思っていた。
しかしそれが、なゆみの盲点をついた彼らの策略であることに気づくことができなかった。
事務所に入ると、やはりそこにいたスタッフからの歓迎の嵐だった。
VIPのように扱われると、気持ちがよくなる。
ホストに嵌る人たちがいると言うが、その気持ちが分かるような気がした。
まだこの時は、自分を見失わず、気を付けていた。
「なゆみさん。いらっしゃい。よく戻ってきてくれました」
柳瀬が深々とお辞儀をして迎えてくれた。
ジョンもその隣で大げさに気持ちを表している。
なゆみも礼儀として愛想笑いを返すと、その態度が自分も再びここに戻ってこれたことを喜んでいると決めつけられた。
「今日はですね、なゆみさんに取っておきの情報があるんですよ。これを見てもらえば、私たちがいかにこれからどうすべきかわかるんです。是非見て下さい。 30分程度のビデオですから」
「えっ、ビデオ?」
氷室が言っていた話がこの時頭によぎる。
不安のまま、視聴室に案内されれば、そこには左右をパーティションで区切られた一人用のビデオ視聴覚スペースが用意されていた。
すでに誰かがテレビの前に座って真剣に観ていた。
それを横目になゆみもその一つの小さなスペースに座らされ、ヘッドフォンをつけビデオを見せられた。
何も言えず、なゆみはなすがままに大人しくビデオを観てしまった。
内容は聖書に基づいていることだった。
人類は罪を常に犯している。
それを悔い改め、常に心をきれいにしていればやがて永遠の命を手に入れられるなどと語っている。
「うそぉ!」と思わず嘆いてしまった。
朝のレッスンを終え、馬鹿正直に例の宗教の事務所へと足を運ぶ。
ここは真面目すぎる性格が仇になっていた。
ジョンがビルの外の入り口でなゆみを待っていた。
なゆみに会えば、笑みを添えて嬉しそうに語りかける。
なゆみにとってはまだ英語の授業の続きのように思えて、英語になると必要以上に調子に乗って受け答えしてしまう。
英語を話せる機会が日本では少ないので、ずっと英語漬けになれるのは歓迎すべきとさえ思っていた。
しかしそれが、なゆみの盲点をついた彼らの策略であることに気づくことができなかった。
事務所に入ると、やはりそこにいたスタッフからの歓迎の嵐だった。
VIPのように扱われると、気持ちがよくなる。
ホストに嵌る人たちがいると言うが、その気持ちが分かるような気がした。
まだこの時は、自分を見失わず、気を付けていた。
「なゆみさん。いらっしゃい。よく戻ってきてくれました」
柳瀬が深々とお辞儀をして迎えてくれた。
ジョンもその隣で大げさに気持ちを表している。
なゆみも礼儀として愛想笑いを返すと、その態度が自分も再びここに戻ってこれたことを喜んでいると決めつけられた。
「今日はですね、なゆみさんに取っておきの情報があるんですよ。これを見てもらえば、私たちがいかにこれからどうすべきかわかるんです。是非見て下さい。 30分程度のビデオですから」
「えっ、ビデオ?」
氷室が言っていた話がこの時頭によぎる。
不安のまま、視聴室に案内されれば、そこには左右をパーティションで区切られた一人用のビデオ視聴覚スペースが用意されていた。
すでに誰かがテレビの前に座って真剣に観ていた。
それを横目になゆみもその一つの小さなスペースに座らされ、ヘッドフォンをつけビデオを見せられた。
何も言えず、なゆみはなすがままに大人しくビデオを観てしまった。
内容は聖書に基づいていることだった。
人類は罪を常に犯している。
それを悔い改め、常に心をきれいにしていればやがて永遠の命を手に入れられるなどと語っている。
「うそぉ!」と思わず嘆いてしまった。



