「王子〜!購買行くの?私も一緒に行くー!」
昼休み、廊下から高い声が聞こえた。
王子の言葉に反応したあたしは教室を飛び出す。
「あ…!」
見覚えのある後ろ姿が複数の女の子に囲まれ、廊下を歩いていた。
「利夏くん!」
一瞬だけピクリと揺れた肩が振り返ることはなく、利夏くんはそのまま歩いて行ってしまった。
聞こえてなかったのかな…?
「利夏くん!」
「利夏くーん!」
「利夏くんー!」
利夏くんを見かける度に声をかけたが利夏くんがあたしを見てくれることはなかった。
なんか…
あたし、避けられてる…?
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