気まぐれ王子と自己愛姫

[利夏side]


「待って!!!」



ドアに手をかけたところで璃莉葉ちゃんの腕が俺の腕を掴んだ。



「あたし、王子と行きたい場所があるの!!来て!」



そう言うと俺の腕を掴んだまま走り出す璃莉葉ちゃん。



「は?ちょっと…!」



腕を引っ張られたまま璃莉葉ちゃんと廊下を走る。



「ねぇ、どこ行くの?」

「秘密っ!」



はぁぁぁぁ!?



「あれ、王子じゃん!何走ってんの?てかどこ行くの!?」



同じクラスの女に声をかけられるけどそんなの俺だって知らねぇよ。



「ちょっとー!無視しないでよー!!」



クラスの女なんてお構いなしに璃莉葉ちゃんは俺の腕を引いて走るのをやめないから返事なんてしてる余裕がない。

下駄箱の前に辿り着いたところで璃莉葉ちゃんはやっと止まった。



「はぁ〜っ!疲れちゃった!こんな全力疾走久しぶり!」



そう言って笑顔で振り返った璃莉葉ちゃんはさすが学園1の美少女だ。

キラキラと眩しい笑顔を向けていた。



「ほら!早く靴履き替えて!」



そう言う璃莉葉ちゃんはもうすでに内履きからローファーに履き替えていた。



「…はぁ」



俺は溜息を吐いてから渋々靴を履き替えた。





「…どこに向かってんのかそろそろ教えてくれない?」

「まだ秘密〜」

「……はぁ…」



学園を出てしばらく歩いたが一向に行き先を教えてくれない璃莉葉ちゃん。


俺は学園1の美少女とヤるために来たのにどうして今行き場も教えられないままどこかに連れてかれてるんだ…

だいたいなんだよ、"遊びではヤダ"って…

せっかく時間作ったのに…

まぁ別に俺はヤらなくても全然いいんだけど?

ただ学園1の美少女なら1回くらい遊んでやってもいいかなって思っただけで…

別にどうしてもヤりたかった訳じゃねぇし…