「て、ゆーかさー、別に振られたら振られたでよくない?今回付き合ってた石渡さんって今年になって始めてであったんでしょ?『一目惚れっ、キュンっ、付き合ってっ』で『なんか違う』は失礼だっつーの!!」

...葵は結構ズバズバと物事を言っちゃう子だった。

まぁそうだよなぁと蝉の合唱を聞きながら思う。

まだ夏だしな。早すぎ感は否めない。

「いや別に石渡に振られたことに落ち込んでるわけじゃねーんだよ」

「...それはそれで問題ありだと思うけどね?」

「うっ」