「愛、もういいよ。


あんたが遅刻するから早く行きな。」


もう諦めた様子の俊のお姉ちゃんの陽菜(ハルナ)ちゃん。


「ごめんね、力になれなくて。」


陽菜ちゃんも会社があって忙しいのに、役に立たない自分が悔しい。


陽菜ちゃんは笑って頭を撫でてくれた。


愛のせいじゃないんだから謝らない。


そう言いながら。


結局その日も俊は遅刻してきた。