その日の6限目はホームルーム
クラス委員とか決めたりした後
自由時間みたいになってた。
長谷川くんと一条くんは
またコバンザメ達に囲まれてる。
「このクラスって元気な人多いね〜」
遥がクラスを見渡して言った。
「ねぇ、なーちゃん!」
声の主は長谷川くん、と一条くん。
なーちゃんって、菜々子のこと。
コバンザメ達といたはずなのに。
菜々子と長谷川くんは同じ中学校。
その頃から仲良しみたい。
わいわい話してる中で
一条くんが私の隣にひょっこり。
「柳瀬さんって携帯ある?」
「うん、あるよ!」
「アドレス、聞いてなかったよね?」
「う、うん」
「赤外線ついてる?交換しよ?」
「うんっ!わたし送るね」
「はーい、…あ、きた、ありがとー」
ちょっと手が震えた。
私の連絡先に、一条くんの名前。
嬉しくって、ドキドキして。
うん!うん!って言う私を見て
笑いながら交換してくれた。
あぁ、もう好きって思った。
