初めて会った日から1週間も経たないうちに、私たちはもう一度ホテルへ行った。
今回も優しかった。
用件はそれだけ。
いわゆる、セフレ。
1週間後も、そのまた1週間後も毎週会った。
徐々に会うペースは増えていき、1週間のうちに4.5日会う時もあった。
ある時、私が真昼間から呼び出した時は少し雰囲気が違って、なんとなく違和感を覚えた。
違和感の正体は彼の顔にあった。
キスをする時気付いた。
「ねぇ、メイクしてる?」
『クマ消し』
「寝てないの?」
『寝不足なだけ』
簡単な会話だけど、自然に話せるくらいには距離が縮まっていた。
そう言えば、いつも常温の水を飲んでいるのに、今日はレッドブルを飲んでたっけ。
あれって効くのかな。
『…なに』
ぼんやり考えていたらじっと見つめてしまっていた。
綺麗なお顔。
「ねぇなんでそんなに顔小さいの?小顔ローラー愛用者?」
裸のままなぜかそんな話をする。
『別に。何もやってないよ』
「ふぅん。ねね、今日はちょっと過激にやってよ」
寝不足の彼に無理を言ってみる。
「嫌だよ。腰痛める」
若いのに何言ってんだか。
「そんなこと言わないでさ、ねぇ、できるでしょ?」
『金取るぞ』
「けちー。ちょっとくらいいいじゃん」
やっぱり寝不足じゃ熱くもならないか。
残念。と諦めたところで急に唇を重ねて来た。
突然のことで呼吸が追いつかず、すぐに苦しくなる。
あろうことか、苦しんでる私を差し置いてそのまま行為を始めた。
本当に息ができない!
バシバシとすべすべの背中を叩くが止まらない。
この人どんだけテクニシャンなの…。
自分から仕掛けたとは言え、これは過激すぎる。
もうまじ無理なんだけど……。
「かはっ…はぁ、はぁ」
2人同時に果てた瞬間離された唇。
死ぬかと思った…。
『満足?』
「んなわけないでしょ!?殺す気!?」
『不意打ちでやってみた。もう言うなよ』
「…はぁい」
服を着て出る準備を始める彼に問う。
「これからどこか行くの?」
『バイト』
「何時から?」
『15時』
「げっ、あと30分しかないじゃん」
『誰のせいだよ』
「ごめんって。行ってらっしゃ〜い」
いつものようにお金を置いて行った光。
この頃から、自分の気持ちを自覚し始めていた。
そのせいで会いたい気持ちを抑えきれずに次の日も呼び出した。
『やりたがりかよ』
「昨日は寝れた?」
『2時間くらいは』
「えぇ、あんたなんのバイトしてんの」
『フランチのホール』
「…ブラックなの?」
『5時間しか働いてない。寝付けなかっただけ』
「…体温めるとすぐ寝られるよ」
『ふーん』
『今日はキスだけでい』
?が付いているのか分からないくらいの弱気な問いかけにゲンナリする。
「なんでぇ?」
『腰が痛い』
「じじいかよっ」
『お前よりは若い』
「え、年知ってるっけ?」
『知らない。老けてんじゃん』
「うわ、、ひどい。まだピチピチの22歳なんだけど!そう言うあんたは何歳なの?」
『………』
「無視!?性格わっる」
『お前って意外と口悪いよな』
「女なんてみんなこんなもんだよ。」
『風呂入ってくる』
あ、気にしなかったけど今日もクマ消しのコンシーラー使ってたな。
いつから寝れないんだろう。
お風呂から上がった光の顔は見れたもんじゃなかった。
顔色も悪いしクマが本当にひどい。
ほっぺたが痩けているように見える。
元々細いから判断が難しい。
『何その顔』
いやいや、それはこっちのセリフだし。
「ちゃんとご飯食べてる…?」
思わず心配してしまう。たかがセフレの関係なのに。
『疲れてるだけだから。その辺は平気』
「そう。今日やめとく?」
『どちらでも』
「今日はバイトないの?」
『ん』
「じゃあご飯食べて寝ようよ。お金は私が出すから!」
『なら帰って寝る』
「ご飯は!?」
『適当に食べる』
絶対食べないやつだ…。
でもそれ以上踏み込む義理はない。
そっとしておこう。
「来てくれたのにごめんね。ゆっくり寝なよ」
何も返さず帰った光。
いつも優しくしてくれたけど、そこに愛はなかった。
ただ行為をするだけ。
それでおしまい。
それ以上もそれ以下もない。
ある日、大学でトミと千紗とご飯を食べていると、珍しく彼から会いたいと連絡があった。
授業があったけど、サボって会いに行くことにした。
「なんか、最近結奈綺麗になったっしょ。
さては彼氏ですな?」
千紗が勘ぐって来たので、違うと断言し、一言付け足した。
「前にクラブで会ったあのイケメン、Yだよ。私の勘だけど」
「Yって?」
「あのちょっと前騒ぎになってたあのY?」
千紗とトミが順番に突っ込んでくる。
「そう。
あんたたちは覚えてないかもしれないけど、歌声そっくりだったし。あの寄せ付けない感じ、Yそのまんまだよ。
年もそう違わない。むしろ同じだよ」
「「え…」」
2人とも連絡先を交換しておけばよかったと言わんばかりにスマホを握りしめて悔しがっていた。
私はそんな2人を差し置いて、当人に会いに行くのだ。
なんとなく清々しい気分になる。
今回も優しかった。
用件はそれだけ。
いわゆる、セフレ。
1週間後も、そのまた1週間後も毎週会った。
徐々に会うペースは増えていき、1週間のうちに4.5日会う時もあった。
ある時、私が真昼間から呼び出した時は少し雰囲気が違って、なんとなく違和感を覚えた。
違和感の正体は彼の顔にあった。
キスをする時気付いた。
「ねぇ、メイクしてる?」
『クマ消し』
「寝てないの?」
『寝不足なだけ』
簡単な会話だけど、自然に話せるくらいには距離が縮まっていた。
そう言えば、いつも常温の水を飲んでいるのに、今日はレッドブルを飲んでたっけ。
あれって効くのかな。
『…なに』
ぼんやり考えていたらじっと見つめてしまっていた。
綺麗なお顔。
「ねぇなんでそんなに顔小さいの?小顔ローラー愛用者?」
裸のままなぜかそんな話をする。
『別に。何もやってないよ』
「ふぅん。ねね、今日はちょっと過激にやってよ」
寝不足の彼に無理を言ってみる。
「嫌だよ。腰痛める」
若いのに何言ってんだか。
「そんなこと言わないでさ、ねぇ、できるでしょ?」
『金取るぞ』
「けちー。ちょっとくらいいいじゃん」
やっぱり寝不足じゃ熱くもならないか。
残念。と諦めたところで急に唇を重ねて来た。
突然のことで呼吸が追いつかず、すぐに苦しくなる。
あろうことか、苦しんでる私を差し置いてそのまま行為を始めた。
本当に息ができない!
バシバシとすべすべの背中を叩くが止まらない。
この人どんだけテクニシャンなの…。
自分から仕掛けたとは言え、これは過激すぎる。
もうまじ無理なんだけど……。
「かはっ…はぁ、はぁ」
2人同時に果てた瞬間離された唇。
死ぬかと思った…。
『満足?』
「んなわけないでしょ!?殺す気!?」
『不意打ちでやってみた。もう言うなよ』
「…はぁい」
服を着て出る準備を始める彼に問う。
「これからどこか行くの?」
『バイト』
「何時から?」
『15時』
「げっ、あと30分しかないじゃん」
『誰のせいだよ』
「ごめんって。行ってらっしゃ〜い」
いつものようにお金を置いて行った光。
この頃から、自分の気持ちを自覚し始めていた。
そのせいで会いたい気持ちを抑えきれずに次の日も呼び出した。
『やりたがりかよ』
「昨日は寝れた?」
『2時間くらいは』
「えぇ、あんたなんのバイトしてんの」
『フランチのホール』
「…ブラックなの?」
『5時間しか働いてない。寝付けなかっただけ』
「…体温めるとすぐ寝られるよ」
『ふーん』
『今日はキスだけでい』
?が付いているのか分からないくらいの弱気な問いかけにゲンナリする。
「なんでぇ?」
『腰が痛い』
「じじいかよっ」
『お前よりは若い』
「え、年知ってるっけ?」
『知らない。老けてんじゃん』
「うわ、、ひどい。まだピチピチの22歳なんだけど!そう言うあんたは何歳なの?」
『………』
「無視!?性格わっる」
『お前って意外と口悪いよな』
「女なんてみんなこんなもんだよ。」
『風呂入ってくる』
あ、気にしなかったけど今日もクマ消しのコンシーラー使ってたな。
いつから寝れないんだろう。
お風呂から上がった光の顔は見れたもんじゃなかった。
顔色も悪いしクマが本当にひどい。
ほっぺたが痩けているように見える。
元々細いから判断が難しい。
『何その顔』
いやいや、それはこっちのセリフだし。
「ちゃんとご飯食べてる…?」
思わず心配してしまう。たかがセフレの関係なのに。
『疲れてるだけだから。その辺は平気』
「そう。今日やめとく?」
『どちらでも』
「今日はバイトないの?」
『ん』
「じゃあご飯食べて寝ようよ。お金は私が出すから!」
『なら帰って寝る』
「ご飯は!?」
『適当に食べる』
絶対食べないやつだ…。
でもそれ以上踏み込む義理はない。
そっとしておこう。
「来てくれたのにごめんね。ゆっくり寝なよ」
何も返さず帰った光。
いつも優しくしてくれたけど、そこに愛はなかった。
ただ行為をするだけ。
それでおしまい。
それ以上もそれ以下もない。
ある日、大学でトミと千紗とご飯を食べていると、珍しく彼から会いたいと連絡があった。
授業があったけど、サボって会いに行くことにした。
「なんか、最近結奈綺麗になったっしょ。
さては彼氏ですな?」
千紗が勘ぐって来たので、違うと断言し、一言付け足した。
「前にクラブで会ったあのイケメン、Yだよ。私の勘だけど」
「Yって?」
「あのちょっと前騒ぎになってたあのY?」
千紗とトミが順番に突っ込んでくる。
「そう。
あんたたちは覚えてないかもしれないけど、歌声そっくりだったし。あの寄せ付けない感じ、Yそのまんまだよ。
年もそう違わない。むしろ同じだよ」
「「え…」」
2人とも連絡先を交換しておけばよかったと言わんばかりにスマホを握りしめて悔しがっていた。
私はそんな2人を差し置いて、当人に会いに行くのだ。
なんとなく清々しい気分になる。


