春 〜Hikaru & Yuna〜

side 結奈



私が初めて光と出会ったのは、人気の少ないクラブ。



クラブと言っても、人が少ないからBARみたいな感じ。



仲の良い女友達3人でテーブル席に座ってゆったり飲んでいた。



ほろ酔い気分になった頃、友達の1人、千紗がカウンターを見ながらこう言ったのが始まりだった。



「あの人結構ヤバめな具合でかっこいくない?」


今時女子である千紗の喋り方は独特だ。



「え、どれどれ?」



もう1人の友達、トミが興味を示す。



「ほーらあそこ!1人で座ってるあの人!」



「うっわ、超絶イケメンやばい。でもでも、横顔がイケメンなだけで正面見たらそうでもないかもよ」



2人で盛り上がって勝手な想像を繰り広げていた。



「話に行けば良いじゃん。あっち1人なんだし」



ブス、イケメン、どっちだろうね、気になるね、なんて延々に話すもんだから、つい口を挟んでしまった。



ここは一応クラブなのだから、知らない人に話しかけてもなんら不自然ではない。



「おっ!その案良き!」
「みんなで行くべ」



と、なぜか私も一緒にカウンターへ行くことに。