春 〜Hikaru & Yuna〜

後でからかわれるに違いないとモヤモヤしていたら1本目の映画が終わった。


休憩しないと目に悪いからね、と言って一旦部屋の電気をつけた光。


「あれっ!?お菓子がもうこんなにない!!パパが食べたの?」


明るくなって初めて目の前のお菓子たちが見えたらしい愛菜が仰天する。


それを食べたのは私だよ…。


伏し目がちに光を見やれば意地悪そうに笑っている。


「食いしん坊の妊婦さんがすごい勢いで食べてたよ」



「食いしん坊の…妊婦さん…って、えぇ!?ママが食べたの!?あんなにいっぱいあったのに!?」



ハハハと声を出して笑う光に完全なる悪意を感じてムッとする。



「ま、ママじゃないもん。パパも食べてたもん」



全くの濡れ衣。


光は1粒も食べていない。



「ママの目は節穴ですか〜?」


「違うもん!」



私たちが言い合う間で考え込む愛菜。



するとピカーンと頭の上に電球が光った。



「これを食べたのは赤ちゃんだよ!
きっと食べたかったんだね。よしよし。まだまだあるから愛菜の分もあげるね」



私のお腹を両手でさする愛菜は心がとってもピュアだと思った。



「誰かさんと違って愛菜は素敵な考え方をするね」



光を睨みながら愛菜の頭を撫でる。



「さすが俺の子。ピュアだねぇ」



そんな私の攻撃をかわして愛菜を抱きしめる光。


うわ!横取りした!



「さぁDVDを替えて見よっか」


「うん!」



私を取り残して盛り上がる2人にムッとしていたら無意識にポップコーンに手が伸びていた。



それをやっぱり笑う光。




全然ピュアじゃないし。