20時23分



「パパ!コウノトリの住所教えて!」



帰って来るなり玄関まで走って光を問いただす。



当然光の頭にはハテナが浮かぶ。



リビングから見る私に気付いて視線を送って来る。


私はごめんね、と手を合わせる。



「愛菜、パパにも説明してあげないと分からないでしょ?どうしてコウノトリさんの住所が知りたいの?」



リビングに歩いて来る光を追いかける愛菜に言う。



「愛菜も兄弟が欲しい!友達はみんな兄弟がいてね、すごく楽しそうだよ。だからコウノトリにもらいに行くの」



聞いた光は困った顔で私に笑いかけ、愛菜の目線に合わせるようにしゃがんだ。



「コウノトリさんはとっても遠くに住んでるんだ。パパが渡しておくから、手紙を書いてみるのはどうかな?」



さすが光!


発想が違う。