春 〜Hikaru & Yuna〜

ガチャ



光が帰ってきた。



「ただいま」



「おかえり。今日もお疲れさま。ご飯食べる?」



「うん。もう食べた?」



「待ってたよ」



温かい時間が流れる。



するとテレビから待ちに待ったYが作った曲が流れ始めた。



「うわっタイミング悪っ」



スーツを脱ぎながらテレビを見る光。



「先お風呂行こうかな」




「一緒に見ようよ」




恥ずかしそうにする光を可愛いと思いながら誘ってみる。



「今すぐテレビ消そう。ね?」



相当恥ずかしいのか、そんなことを言い出す光をソファに座らせて一緒にテレビを見る。






4分弱の曲が流れ終わって光の顔を見ると真っ赤になっていた。



歌詞に込められたたくさんの愛情。



私の心はとても温かくなり、真っ赤な顔をした光に体を預けるようにくっついた。



すごく温かい曲。



こんな歌を作れるのはこの世で光だけだと思う。



最初から最後までピアノだけで演奏されるその曲はとても優しくて。



ポロポロと涙がこぼれ落ちた。



「ママどうして泣いてるの?悲しいの?」




隣の愛菜が心配そうに顔を覗き込む。



「ううん。ママね、すごく幸せなの」



よく分からないといった表情の愛菜。



もっと大きくなったら聴かせてあげよう。