あの時君が伸ばした手は

「もうすぐだよ。」

「え?」

僕は彼女を見た。

「もうすぐ終わる。」

彼女は真っ直ぐな瞳で僕を見た。


「この下に埋まってるんだ。全ての真実が。」

「何言って……?」

「お互い早く気づけば良かったね。」

諸星さんが消え始める。


「そしたらこんなことにはならなかった。」

「諸星さん?」

「川本君の冬はもうすぐ終わるよ。」

「待って!」

諸星さんは完全に消えた。

諸星さんがいた足元には……。