桐谷さんは女の子だし、夜なので僕が送ることになったんだけど……。


「ねぇ、川本。」


桐谷さんの家が近づいた時、今まで無言だった桐谷さんが口を開いた。

「何?」

僕は特に何も考えずに返事をする。

「あんたさ……、香菜の事好きだったでしょ?」


「え……?」

僕はビックリして立ち止まった。