「…え、ちょっと待って、今混乱してる」 そう言って、私の目線に合わさるようにしゃがむ藤原先輩と目が合う。 今度は、逸らさない。 逸らしたくない。 「好きって、え、優馬は?」 「優馬先輩とは、別れました」 「え?何で?好きだったんじゃねーの?」 「違います!私が好きなのは、ふじわ」 「分かった!ごめん!分かったから、それ以上言うな」 そう言って、私を抱きしめる藤原先輩から漂う、私の大好きな甘い香り。 え?なんで抱きしめられてるの? だって、藤原先輩には藍ちゃんが…