迷子の想い



何ヶ月かで退院したわたしは、普段通りの生活を送れるようになった。

わたしの名前は「荒井 雪鈴(あらい ゆり)」、15歳だ。
家族は、わたしとおじいちゃん、おばあちゃん、お兄ちゃんの4人暮らし。
母さんと父さんは一年前、事故で亡くなった。

入院していたわたしは中学生生活を最後まで送ることができなかったため、高校を入学することは難しかった。
けれど、お兄ちゃんの通う高校の教頭先生がわたしのおじいちゃんの知り合いだったため、特別に入試を受けさせてもらえることになり、めでたく合格。