迷子の想い


目が覚めると、わたしはベッドで横になっていた。
体が痛い、頭がぼーっとする。

「雪鈴の意識が…!」

横に立ってナースコールを押し、必死に呼びかけていたのはおばあちゃんだった。

「良かったわ雪鈴、おばあちゃん心配で心配で、雪鈴が居なくなっちゃうのかと思ったじゃない…」

心配するおばあちゃんが涙目でわたしの手をそっと握る。

暖かい…。

わたしは生きていたのか。
変な気持ち、生きていたのに嬉しくも何ともない。