疑問の眼差しを向けるが、蓮はそれ以上何も言わなかった。
『…魁斗はいつ来るの?』
シャンパンをクーラーに戻し、尋ねた。
昨日のことを謝りたい
「来ねえ」
あっさり言われた
カラン
蓮が持っているグラスの氷が鳴る
『え、』
椿さんから魁斗は蓮の側近だと聞いてたから後で来るのかと思ってたのに、
「…アイツが気になんのか?」
蓮がまっすぐ私を見据える
『…だって、まだ謝れてない、』
脚の上に置いてあったハンカチを握りしめた
「別に昨日の事は気にしなくていい。アイツはそんなちいせえ奴じゃねえから」
『もし魁斗が気になんなくても私が気にする』
昔の事を思い出し、ついキツく言ってしまった
中身を知らないのに外見だけで決められるのが私は凄い嫌
だから魁斗が言ったことに私は勝手にそうだと思って突き放してしまった
後から考えて、私も周りと同じことしてたんだと気づいた
だからどうしても謝りたい
