唇を噛みしめ、懇願した。 そんな姿をみた蓮は腕を掴む力を少し緩め、「わかった」と言った。 よかった、ここから離れられる 「魁斗」 「…っ、ああ、」 蓮が彼の名を呼ぶと、魁斗は羽切の悪い返事をし部屋を出ていった。 え、なんで出ていくの? 不思議に思い、魁斗の背を見たあと蓮に視線を移した。 「お前はこっちに来い」 そう言ってリビングに連れていかれた。