―――それから、源氏名を聞いてないと思い出した満島さんが来て、名前が決まったと伝えたら空名刺を数枚渡され、記入した。
女の子達の間では、No,1の女の子が今日不在な為、誰がオーナーのいる部屋に呼ばれるか話していた。
『椿さんは、オーナーのとこについた事ありますか?』
ふと、気になったことを聞いてみた。
椿さんもあのオーナーが気になるのだろうか?
スマホを弄っていた椿さんは手を止め、
「んー、2,3回くらいかな?よくつくのはNo,1~3の女の子だけど…今日はNo,1のみきさんいないからつくのはNo,2のまゆみとNo,3のあすかちゃんかな?私はたまに呼ばれるだけ」
でもあまりオーナーが来ることなんて滅多にないから今日珍しいんだよねー。とスマホの画面でアイメイクの確認をしながら答えた。
ふーん、そうなんだ。
それからしばらく私たちは他愛もない会話をしながらお客さんが来るのを待っていた。
