「ふざけんなよ。君みたいな性格悪い子俺はお断りだよ?」
笑顔でカンナの手を振りほどく皐月に
あたしもカンナも、びっくりした。
「な、こんな病人よりいいでしょ?!肌だって夏に似合わない色白出し、こいつといても皐月くんが後悔するだけだよ?!」
お願い…病気のことは言わないで…
カンナが余計なことを言わないように
心の中で祈っていた。
「俺はどんなあやちゃんでもそばにいてくれたらいんだよ」
笑顔から真剣な顔でカンナに言う。
「か、カンナはなんでそこまであたしにこだわるの?あたしがなにをしたの?」
悔しそうな顔をするカンナに
あたしは気持ちをぶつける。
「カンナは沢山あるじゃない!あたしに持ってないもの…沢山…あたしだって…あたしだって今を一生懸命…い…」
生きてると言いたかった。
生きたいと言いたかった。
でもあたしにはそれを言う勇気はまだない。
