「あの子達…ここ最近頻繁に店に来るんだよね。」
カンナが言ってたことは本気だったんだ。
「もしかしてさ…」
「やめて!!」
思わず出たあたしの一言に
びっくりした顔をする皐月。
「あ、ごめん……実はさ…あたし、小学校時から体弱くていじめられてたんだよね…それでこの前からかわれてさ、ちょっとムカついて帰っちゃったの。」
病気のことは伏せて真実を話した。
皐月に嘘は通用しないからね…___
「そうなんだ、ごめんね気づけなくて、」
「さ、皐月は悪くないよ!あたしが弱いから…いつも逃げてきたから…」
そう、あたしは弱い…
病気からも逃げてる…
検診なんてここ最近行かなくなった…。
「そんなことないよ。あやちゃんはそんな弱い子じゃないでしょ。つっても会ったばっかだし俺が言っても説得力ないけどさ!俺みたいなやつがこーやってバイト続けていられるのあやちゃんのおかげでもあるんだよ?」
あたしの?おかげ?
「俺さ初めてあやちゃんと会って、可愛いて思ったしこんな子が来てくれるなら頑張ろうって思ったんだ。手伝いに来てくれ時もびっくりしたけどあやちゃんがいたら笑顔でいられた。」
そんな事ないのに…
「だからさ、俺がそばにいるから、来てよ」
そばに…いてくれる?
こんな弱いあたしをそんな事ないって
必死に言ってくれた皐月
こんな何も取り得ないあたしといて
笑顔でいられると言ってくれた皐月。
あぁ…これが好きなんだ。
涙が頬を伝う。
