シトラスの匂いのするベッドに寝転がった。
日差しが入り込んだ室内。
真上にある高い天井を見上げた。
肩に力が入っていたのかな。
なんだかすごく疲れた。
この家にはアキラの他に、どんな人たちが住んでいるんだろう。
僕の年は、上から5番目って言ってたな。
まだ会ってもないのに緊張する。期待と不安がぐるぐる渦巻いてる感じ。
僕の部屋だと用意されていたここは、全体的に水色を基調とした爽やかな印象。
清潔感があって、何だか居心地が良かった。
多分、綺麗に掃除してくれたんだろう。
それとも誰かが最近まで使っていたのかな?
考えていたけどいつの間にか夢の中。
幸せな夢を見たのか、苦しい夢を見たのか。
起きたときに何も覚えてなかったけど、いつも感じていた締め付けられるような心の痛みはもうなくて。
きっと、大丈夫。
今までとは、ちがう。
ちゃんと生きていける。
強くなれる。
そう思わせてくれた存在。
今日から此処が、僕の家だ。


