first・きす

ガラっ

(…っと嬉しすぎて力入りすぎたな…)

待たせてしまったことを謝り、
会議室へ行こうと促した。

「大丈夫だよ!
う、うん…」
と言い、山内さんは席を立った。



「「…」」

気まず!どーしよ…
なんか話さねえと…
なんて話しかければいいんだ?

…ん?
なんか視線感じる。

そう思い山内さんの方を見た。
そしたら山内が俺を見ていた。

(は!?なんで山内さん俺のこと
見てんの!?)

俺は嬉しさと恥ずかしさを隠し、
平然を装った。

「どうした?」
そう言うと、

「ご、ごめんなんでもない!」
と恥ずかしそうに言った。

(…やっぱり可愛いな…)
そう思った時、会議室についた。

俺はドアを開け、山内さんを
先に会議室の中へいれた。

「あ、ありがとう。」

戸惑いながらお礼する山内さんが
とても可愛く見えた。

そして山内さんの隣に座る。

すると先輩が待っていたと言い、
紙を渡してきた。
「「ありがとうございます」」

ん?またかぶった!
山内さんの方を見ると山内さんも
俺の方を振り向き、顔を見合わせ、
2人で笑った。

(…役員なれて本当幸せだ…)

そう思っていると、あることに気づいた。

他のクラス、学年の男子が山内さんを
見ていた。

(…やっぱモテるんだよな…)

そう思うと悔しくてたまらなかった。


山内さんに声をかけられるまで
話し合いが終わったことに気づかなかった。