「よし!これ!」


美久は言うと同時に私にそのワンピースを突き出した。


「…」


私に拒否権はないのね…


私は大人しくそのワンピースを着た。その後アウターも渡されて私は黙ってきた。


「可愛い〜」


私を見た美久がそういった。


「次は〜」


美久はクローゼットの奥をひっくり返しながら何かを探していた。


まだ何かあるのか…


「あ!あった!」


美久は白い箱を開けて満足そうに笑った。


「これ履いて!」


そう言われて受け取ったのはワンピース同様もらってから一度も履いたことのないパンプスだった。


「…」


私がパンプスの入った箱をじーっと見ていると美久は立ち上がった。


気が付けば服だらけで大変なことになっていた私の部屋はいつも通り片付いていた。


………瞬間技?


驚いていると美久は自分のカバンの中から何か取り出した。


ポーチ?