眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「そうだよ」

亜紀ちゃんちへの道すがら、突然そんなことを聞かれた。

初めはちょっと抵抗もあったりした洗濯だけど、いまは普通にしてる。

「一緒の生活で、困ったこととかないか?」

「うーん。
特に、ない」

「月原が勝手に部屋に入ってきたりとか」

「ないない!私の部屋、鍵付きだよ!?」

……なにを考えてるのか。

一緒に住むようになって、なつにぃは私の部屋に鍵をつけてくれた。

内鍵、じゃなくてほんとのアパートなんかの、ドアの鍵。

そんなのいらない、っていったんだけど、必要に応じて使いなさい、って。

はっきりいって意味がわかんないし、かけたこともない。


そうこういってるうちに、亜紀ちゃんちについた。

このあいだ、お見合いを破談にする相談しにきたばっかりだから、久しぶり感
はない。