眼鏡とハンバーグと指環と制服と

まさか、自分のお見合いをぶち壊す相談をしに行くなんて思ってないから、
「ゆっくりしといでー」
って笑ってた。


「おじゃましまーす」

「夕葵ちゃん、久しぶりねー」

亜紀ちゃんちに行くと、おばさんが迎えてくれた。

親ってものがよく分からない私にとって、きっとこういうのがお母さんなんだ
ろなー、って思う想像図。

そういうと亜紀ちゃんは笑うけど。


晩ごはん食べるまでは、三人でどうでもいい話とかしてた。

勇にぃと歳にぃも帰ってきて、晩ごはん……となると、急になつにぃのことが
心配になった。

「どうした?」

「え?ああ、なんでもない」

……なつにぃ、ちゃんとごはん、食べてるよね?
淋しい思いとか、してないよね?
なんでこんなに、気になっちゃうんだろ?


晩ごはん食べて、勇にぃと歳にぃも一緒に相談した。