眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「夕葵さん!!」

……頬が、じんじんする。
ああ私、柏木さんに叩かれたんだ。

「そんなこと、望まないでください!
これからは、もっとしっかり、お守りしますから……!」

真剣に怒ってる、柏木さんに申し訳ないことをしたと思った。
死んだらよかった、とかいうべきじゃなかった。

「……すみません、でした」

「こちらこそ、叩いたりして申し訳ありませんでした」

「……いえ」

柏木さんの手が、熱を持った頬にふれる。
視線が合って、じっと見つめられた。
何故か、目を逸らすことができない。
しばらくすると悲しそうに微笑んだ柏木さんが、離れた。

「会長と、夕葵さんの今後について話し合ってきます。
しばらく傍にいられませんが、岬を寄越しますので……大丈夫ですよね?」

「……はい」

柏木さんが傍にいてくれないのは心細いけど、しょうがない。
わがままなんかいえないし。
岬さんがいてくれるんだったら、たぶん大丈夫だろう。