眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「……はい」

……にたり、そう笑った伯母様の顔に心底逃げ出したいと思ってた。


今日からしばらくのお稽古は、今度伯母様のお友達が催す茶会に随伴すること
になったので、お客としての作法をみっちり仕込むそうだ。
いつもは私のお手前で一回、おばあさまか伯母様のお手前で一回だけど、今日
からはおばあさまと伯母様のお手前二回分、飲まなきゃいけないらしい。

……なんかやだなー。
吐く量も多くなるってことだし。

最初はおばあさま。
お菓子を食べて、お茶を飲んで。
伯母様がお茶を点ててるあいだに、なんか気分が……。

「夕葵さん?
顔色が悪いようだけど、大丈夫?」

「……すみません、ちょっとお手洗いに行ってきてもいいですか?」

「まあ、お行儀の悪い」

「……すみません」

私が立ち上がると、おばあさまと伯母様は嬉しそうににたにた笑ってた。