眼鏡とハンバーグと指環と制服と

そのあとから、柏木さんと微妙な距離ができた。

私が意識してるのか、……柏木さんも距離をとってるのか。

ほんとに微妙な、距離。

せっかく柏木さんと仲良くなれたと思ってたのに、この距離はちょっと悲しか
ったし、……それに。

できてしまった距離の意味を知ることが怖かった。


晃匡さんが尋ねてきた次の週、お茶の日に伯母様がいなくてほっとした。

……もうこのまま、ずっとこなかったらいいのに。

そう思ったものの、神様は意地悪だった。
翌週初めのお茶のお稽古、しっかり伯母様がいた。

「ごめんなさいね、先週は。
ちょっと体調崩してて」

「い、いえ。
もう体調はよろしいんですか?」

「ええ。
心配かけてごめんなさいね」

伯母様は笑ってるけど、なんで体調崩してたのかは知っている。
このあいだ、晃匡さんが来たときの柏木さんの対応で、ヒステリーを起こして
倒れたらしい。