眼鏡とハンバーグと指環と制服と

晃匡さんの手が、唇が、私の身体に触れる。

やだ、やだ、やだ、やだ……!

「……助けて。
……助けて、夏生」

「は?誰、夏生って」

「……夏生。
いや。
助けて、夏生!夏生!助けて!」

……夏生が助けてくれないことがわかってても。
それでも夏生の名前しか出てこない。

「夕葵さん!」

バタン!

勢いよくドアが開いて部屋に入ってきたその人は、私に覆い被さってた晃匡さ
んをどけてくれた。
布団をとると、それで私を覆ってくれる。

「柏木!おまえ、なにするんだよ!?」

「……なにって?」

……柏木さんの声が、いつもよりもずっと低い。

「別に、婚約者がなにしようと勝手だろ!?」

「婚約者だろうが配偶者だろうが。
無理矢理行えば立派な婦女暴行、です」