眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「夕葵さん?」

……うん。
柏木さんだったら、受け入れられてたかもしれない。

だって私は、柏木さんが嫌いじゃない。
むしろ……好きっていうか。

夏生が好きなことはいまでも変わりない。
世界で一番愛してる。
きっと、この想いは一生変わらない。

でも、柏木さんだったら……。

「夏生以外の人と結婚するなら、柏木さんがよかったです」

「……泣いて、いいんですよ」

……突然抱きしめられて、そんなことをいわれて驚いた。

……でも。

「……私、夏生の傍じゃないと泣けないんです。
三つ子の魂、って奴で。
あ、いや、五歳からだから五つ子の魂?」

やんわりと胸を押して離れると、柏木さんの方が泣きそうな顔、してた。
気持ちは嬉しかったけど、ちっとも涙は出てくる気配がなかったし。

「……そう、ですか」