眼鏡とハンバーグと指環と制服と

やっと起きてきた亜紀ちゃんは、まだ目が覚めきってないみたい。

「ごちそうさまでした。
亜紀ちゃん、遅刻しないでよ?
じゃあゆずちゃん、僕、行ってくるね」

「……うん。
いってらっしゃい……」

もう行くっていわれて、悲しくなった。
今日はずっと、一緒にいて欲しい。

「そんな顔しないの。
早く帰ってくるから」

「……うん」

「夕葵ちゃん、これ持って玄関までお見送りして?」

そういっておばさんに渡されたのは、お弁当箱。

「……早く帰ってきてね」

「うん。
急いで帰ってくるよ」

「……ほんとに?」

「ほんとほんと」

「……うん。
いってらっしゃい……」