眼鏡とハンバーグと指環と制服と

……ごめんね、迷惑かけてばっかりで。

夏生は私のこと大事っていってくれるけど、私だって夏生が大事だよ。

大事。
大好き。
愛してる。

もう、大事な人を失うのは嫌。

……あれ?「もう」って、夏生以外にも大事な人、いたのかな?
おばあちゃん?

ううん。
おばあちゃんが死んだときは少しだけだけど、覚悟ができてたからちょっとは
ましだった。

もっと、もっと強い痛み。

誰、なんだろうな。
お父さんとお母さん、なのかな……。


——金曜日。

「ゆずちゃん、おはよう」

「……おはよう」

夏生はゆるーく笑うと、私の額の前髪を払って口づけしてくれた。