眼鏡とハンバーグと指環と制服と

おでこにふれる、亜紀ちゃんの手が気持ちいい。
いつもはそんなことないんだけど。

「やっぱり、熱がある。
……かーさん、夕葵、熱が出てる」

「あらあら。
電話しとくから亜紀、青山先生のとこ、薬もらいに行ってくれる?」

「わかった。
……って夕葵、どうした?」

無意識に手が、立ち上がろうとした亜紀ちゃんの服を掴んでた。

「……やだ。
亜紀ちゃん、ここにいてくれなきゃ、や……」

「……だ、そうだ。
母さん、どうする?」

「なら、私がいってくるわ。
亜紀、あとお願いね?」

「わかった」

亜紀ちゃんがまるで私をあやすみたいに、あたまを撫でてくれる。
それでも不安で不安で仕方ない。

「ちょっと待ってろよ。
月原、今日は早く帰るっていってたから。
すぐに夕葵を迎えに来る」