眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「だい、じょうぶ、です……。
外、出てていいですか……?」

「あ……。
ごめんなさいね、おばさん、ついうっかりしてたわ。
車で待ってて。
すぐに行くから」

「……すみません」

車に戻って大きく深呼吸。

……なんであんなに、白いクリームに赤い苺のケーキが怖いんだろ?


近藤の家に行くと、おばさんはお昼ごはんにトマトのリゾットを作ってくれ
た。

これだってやっぱり、赤と白なんだけど何故か平気。

ダメなのはケーキだけ、みたい。

少なめについでくれたのか、あまり苦痛にならなくて完食できた。

パジャマに着替えて和室にひいてくれたお布団に横になる。
パジャマは亜紀ちゃんのを借りたから、ぶかぶかだ。
でも、制服のまま寝るとくしゃくしゃになっちゃうし、仕方ない。
おばさんは私が不安にならないでいいように、和室も、リビングも、扉を開け
ておいてくれた。