眼鏡とハンバーグと指環と制服と

夏生が来るのを待ってるあいだ、というか神社にいるときから、富栄さんが私
を人に紹介するたびに冷や汗かいてた。

……だって。

「富栄さん。
こちらのお嬢さんはどなたですか?」

いま尋ねてきてるのは、館長先生と同じ年くらいの男性。
誰かは詳しく知らないんだけど、これからは覚えていかなきゃいけないよね、
たぶん。

「こちらはね、七尾夕葵さん。
私のお友達のお孫さんで、月原くんの大事な人、よ」

「ああ、そうですか」

男の人は複雑な顔をしてる。

そりゃそうだろ、普通わけわかんないもんね。
仕方ないので、私も曖昧に笑ってあたまを下げる。
男の人がいなくなると心の中でため息。

……万事が全部、こんな感じ。
もうなんか、すっごく疲れちゃって。
早く夏生が来ないかなーって、そればっかり考えてた。


そのうち、人が増えてきて。
もうすぐ会が始まる時間なんだと思う。
会場に入ってくる人たちを見てたら、夏生を発見!
すぐにでもいって抱きつきたいところだけど、我慢我慢。