眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「ほう、上手いもんだな」

いつの間にか起きてきていた亜紀ちゃんが、感心したかのように頷いてる。

確かに、鏡の中の私は、別人みたいだ。
しかも、すっごく上品で、大人な感じに仕上がってる。

「でしょー?
だって、将来そういう仕事に就きたいって思ってるもん」

へー、そうなんだ。
知らなかった。

「じゃあ、次は着付けるわねー。
こっちに来て」

おばさんにいわれるがままに足袋はいて、肌着を着て。
今度はされるがままに、何本も紐をぐるぐる巻かれて。

「苦しくない?」

「大丈夫です」

着付けが終わってみると。
あんなにぎゅうぎゅう紐を引っ張られてたのに、全然苦しくない。

「見違えたな」

「うんうん。
元が可愛いのもあるけど、なんか上品なお嬢様、みたい」