眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「ごはん、温めるね。
……それとも先に、お風呂に入る?」

「あー、お風呂入ってきていい?」

「うん」

お風呂に入っているあいだに、ごはんの準備。

……いま夏生は、ほぼ毎日、道場に通ってる。
毎年のことなんだけど、ゴールデンウィークに近くの神社で行われるお祭り
で、奉納舞の剣舞を舞うから。
だから四月に入ってからは毎日練習に通ってる。

「今日、学校どうだったの?
なんか帰るとき、すっごく元気がないみたいに見えたんだけど……」

お風呂からあがってきた夏生に、晩ごはんを出す。
ちなみに今日の晩ごはんは、今季最後のクリームシチュー。
ついでに私もお茶淹れて、一緒のテーブルにつく。

「あのね?
夏生が、その、いまのクラスにするのに、すっごく頑張ってくれたんだと思う
んだ。
だって、亜紀ちゃんも香織ちゃんも、帰ったら褒めてやりな、って感心してた
から。
けどね?
先生がね……」

「……なんかされた?」

「あー、えっと、……ことあるごとに、睨んでくる」