眼鏡とハンバーグと指環と制服と

ぼろぼろととうとう夏生が泣き出した。

でも、……泣きたいのは私の方だ。

そうこうしてるうちに、おじさんが迎えにきてくれた。
泣きじゃくってる夏生と、怒ってる私におじさんはぎょっとしてる。

「し、しばらく、ゆずちゃんを、よろしく、お、お願いします」

「どうした、夏生くん?夕葵ちゃんも」

「いいんです、夏生なんてほっといて」

「ゆ、ゆずちゃん。
ちゃ、ちゃんとしてから、迎えに、行くから」

「来なくていい!
明花里さんとお倖せに!
……おじさん、いこ」

「やだよー、ゆずちゃーん」

一度も振り返らずに家を出て行く私の背中に、夏生のわんわんとみっともない
くらいの泣き声がいつまでも響いてた。


「夏生と離婚する!」

私の宣言に亜紀ちゃんもおじさんもおばさんも、ぎょっとしている。