眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「なに?
夏生の子って?
大体あの人、誰?」

「……昔付き合ってた、西園明花里さん」

「だろうね。
子供に心当たりは?」

一、二……、指折りいくつか数えると、夏生が困ったように笑った。

「……ないとはいえない、かも」

「さいっってい!
実家に帰らせていただきます!!」

あたまにきて足音荒く部屋に向かう私を、夏生がおろおろと追ってくる。

「実家ってどこに帰るの?
行くとこないでしょ?」

「亜紀ちゃんち!」

「いや、ほら、でも、さ?
外、暗くなってきてるし」

「勇にぃに迎えにきてもらう!」

乱暴にバックに荷物を詰め込んで、電話をかけ始めた私を、夏生はやっぱり、
おろおろ見てる。