眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「あのね?えっとね?えーっと」

「……うん。
正直、あんな話聞かされて、ちょっと戸惑ってる」

私の手を握ると、夏生が寄りかかってきた。

「ずっと、僕に興味がないんだとばかり思ってたから。
だから、ほんと、……どうしていいのか、わからない」

「……やっぱり、お父さん、嫌い?」

「どうかなー。
ずっと僕は、父さんに関心がないふり、してた。
でも本当は憎んでた。
父さんの本音聞いて、なんで早くいってくれなかったんだ、って思った。
けど、僕も歩み寄ろうとしなかったんだから、自業自得ともいえるかな、っ
て」

「……うん」

「たぶん、嫌いじゃないんだと思う。
むしろ、ほんとは好きで振り向いて欲しかったから、憎んでたのかも。
だから、急に振り向いてもらえて……ほんと、どうしていいのか」

「……夏生の正直な気持ち、伝えたらいいんじゃないかな?」

「ゆずちゃん?」