眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「手まり寿司と天ぷらでしょ?
あと鯛のお吸い物と、白菜とお豆腐のあんかけ」

「……なんか凄い、ご馳走だね」

「夏生のお父さんが来るんだから、張り切っちゃった。
喜んでくれるかな?」

「んー、というか、文句いったら許さないな」

「もー、ダメだよー」

「ごめん。
……手伝うよ」

「手伝うって夏生、料理できないでしょ」

「……二人っきりって気まずいんだよ」

夏生はうなだれてる。
お父さん、よっぽど苦手なんだ。
ほんとに困り果ててるし。

「じゃあ、このラップ外して、お皿に並べてくれる?」

仕方ないので夏生に、ラップに包んで作ってた、手まり寿司の仕上げをお願い
した。
その間に天ぷら揚げて、お豆腐にかけるあんを仕上げて。
食卓に並べると、お父さんがちょうどお風呂からあがってきた。

「お父さんはビールでいいですか?」

「え?……ああ」