眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「なに怒ってるの?
大体、なにしにきたの?
息子が勝手に結婚したから、あたまにきたわけ?
自分はいままで、さんざん好き勝手しといて」

「それこそ関係ないだろう!
親が子供の心配をするのは当たり前だ!」

「あの!」

それまでどうしていいのかわからずに黙ってたけど、思わず間に入ってた。

「結婚すること、決めたのは私なんです。
おばあちゃんに、夏生と結婚しないと財産渡さない、っていわれて。
最初は迷ったし、夏生も私の気持ちが決まるまで待つ、って。
お金のことも僕のお給料があるから大丈夫だよ、って。
でも、夏生がいいって思ったから。
私は、夏生と一緒にいたらいいんだって思ったから。
だから……!」

「夕葵……」

「え、あ、……うん。
そうか」

何故かお父さんは、あっけにとられてるんだけど。
私なんか、変なこといったかな?

「すみません、その、口を挟んで。
私、ごはんの準備とかしてくるんで、その、あとはふたりで話してください」