眼鏡とハンバーグと指環と制服と

私を見つめる、夏生の視線が熱い。
顔が近付いて……キスされた。
キスしながら、ゆっくりと押し倒されていく。

「……夏生?」

「ふふっ。
期待、した?
でもここまでだよー。
卒業までしないって、いったでしょ」

見上げると、ゆるーく笑ってる夏生の顔。
もう一度、私に軽くキスすると、夏生はソファーを立った。

「父さん、泊まるんだって。
悪いけど、お布団の準備、よろしくね?
じゃあ僕、部屋で仕事するから」

私のあたまをぽんぽんすると、二階に上がっていってしまった。

……はぁーっ。

ため息が、漏れる。
がっかりしてるのと、安堵と。
複雑な気分。

子供が欲しい、っていわれて、大学なんて行かなくていい、高校だって辞めた
ってかまわないから、早く望みを叶えてあげたい、と思ったのは秘密にしてお
こう。


土曜日。
私はお昼過ぎまで塾。