眼鏡とハンバーグと指環と制服と

朝、いつも通り一緒に出ようとして……慌ててなつにぃの腕を掴む。

「……なつにぃ。
これ、は?」

「えー?」

……そこにあったのは、左手の薬指に嵌まった指環。

「つけていったらダメだよ!」

「なんで?
ゆずちゃんと結婚したことは秘密だけど、僕が結婚したことは秘密じゃない
よ?」

不思議そうに首をこてん。

……はぁーっ。

「あのねー!
そんなの、誰と結婚したのか、問い詰められるに決まってるでしょう!?
なつにぃ、黙っとける自信あるの!?」

「……ない」

「なら、これ没収。
家に置いていこうね」

「……うん」

俯いてるなつにぃの顔を覗き込むと、眼鏡のレンズの上に涙が落ちてた。