眼鏡とハンバーグと指環と制服と

ゆずちゃんには自分の口からいうつもりだったんだけど、結局いえないままだ
った。

キスしたのはなんかこう、思い出が欲しかったっていうか。
ほんと悪かった。

バレンタインまで秘密にしといてもらったのも、ゆずちゃんが悩んで、そのあ
いだだけでも、夏さんより俺のこと考えてくれたらいいって、女々しい嫌がら
せだ。

ほんとごめん。

最後にゆずちゃんとデートできて嬉しかった。
次帰ってくるときは、もっともっといい男になって帰ってくるからな。
そのときになって惚れても知らないぞ?

じゃあね、ゆずちゃん。
元気で。

歳三』

「ゆずちゃん、どうしたの?電気もつけないで」

……気が付いたら。
夏生が帰ってきてた。

「えっ。
あっ、まだごはんの用意、してない!」

「ゆずちゃん?なにかあったの?」

慌てて椅子を立ったら、夏生から抱きしめられた。