眼鏡とハンバーグと指環と制服と

「それがなんで、キスすることになるの?」

「わかんない。
でも、なんか今日、歳にぃおかしかった」

「そう。
夕葵は歳にキスされて嬉しかった?」

「そんなこと、あるわけないでしょ!
……歳にぃには悪いけど。
だって、歳にぃはお兄ちゃんだもん」

「なら、これで許してあげる」

「……ん!」

夏生の手が私のあごを掴んだと思ったら、唇を塞がれてた。
まるで、歳にぃの痕跡を消すかのように、念入りにキスされた。

「もう歳と、というか、誰だろうと男とふたりで出かけるの、禁止」

「……うん」

「夕葵の気持ちは嬉しいけど。
でも、それでもし、夕葵に今回みたいに、なんかあったら困るから」

「……はい」

……夏生の怒りは。
どうやら少し、おさまってきたみたいだ。