眼鏡とハンバーグと指環と制服と

少しずつ気持ちが落ち着いてきて、じっと夏生の顔を見つめる。

……夏生は私が捕まった理由を知ってるの?
……なんで私は、殺されなきゃいけないの?
……雇い主って、誰?
……どうしてみんなに、嘘、ついたの?

聞きたいことはたくさんあるのに、声にならない。

それに夏生は、
「聞かないで」
そんな顔で私を見て、キスしてくる。

……誤魔化してしまうかのように。


修学旅行が終わって学校が通常に戻り、しばらくのあいだは亜紀ちゃんちに帰
ってた。

……やっぱりひとりでいるのはまだ怖い。

仕事が終わって迎えにきてくれる夏生と一緒に帰る。
そんな毎日。

夏生の処分は、減給三ヶ月ですんだって、笑ってた。

ほんとはもっと、いろいろあるんだろうけど、私には教えてくれない。
警察から連絡も来てるみたいだけど、私には必要最低限しか関わらせない。

……思い出したくないでしょ、って。